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グーグル(GOOG)株2015Q3決算

グーグル(GOOG)2015Q3決算カンファレンスコールのメモです。

業績好調で決算発表後に株価も上がっています。
新規事業Other Bets への取り組みがさすがです。
Google for Work とCloud の数字も知りたいところです。

サマリー
・売上は187億ドルとなりYonYで15%増加した
・為替の影響を除くと、売上はYonYで21%増加しQonQで7%増加
・非GAAPで営業利益は61億ドルとなり、営業マージンは33%
・モバイル検索広告のクリック数は増加、CPCは減少傾向

決算発表資料
https://investor.google.com/pdf/2015Q3_google_earnings_slides.pdf

株価の動き

グーグル【GOOG】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス

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3Qは為替の悪影響にもかかわらず力強いパフォーマンスでした。今Qの主要ハイライトはしっかりしたモバイル検索の成長が、Youtubeとプログラム事業の強さによって補完されたところにあります。最初にサマリーをお話しし、財務詳細を説明し、セグメントリポートの今後についてコメントして終わりたいと思います。

売上は187億ドルとなりYonYで15%増加しました。ドルが強いので、16億ドルの悪影響があり、ヘッジ考慮後は13億ドルの悪影響となります。為替の影響を除くと、売上はYonYで21%増加しQonQで7%増加しています。

GAAPベースで営業利益は47億ドルとなり、営業マージンは25%です。非GAAPでは営業利益は61億ドルとなり、営業マージンは33%です。GAAP営業利益はYonYで26%増加し、GAAPネット収入はYonYで36%増加しました。

YonYの増加は2014年3Qの3.78億ドルの減損費用を反映しています。非GAAP営業利益はYonYで15%増加し、非GAAPネット収入はYonYで15%増加しています。GAAP EPSは5.73ドルで、非GAAP EPSは7.35ドルでした

株式報酬費用は14億ドルとなり、YonYで14%増加し、QonQで27%増加しています。株式報酬費用の増加は年ごとの株式付与が実施され、また、社員数が増えたことによります。

社員数はYonYで16%増加しQonQで5%増加しています。QonQでの増加は季節要因で、卒業が始まったことによるもので大半はエンジニアとプロダクトマネージャーです。決算結果の主要なものの説明に移ります。

Google siteの収入は131億ドルで、YonYで16%、QonQで6%増加しています。為替の悪影響にもかかわらずです。YonY及びQonQの成長は、しっかりモバイル検索が成長し、広告フォーマットと消費者への配信を最適化できたことによります。

Youtubeの収益は高率で成長し続けていて、TrueViewとGoogle Preferrdの動画広告収入により牽引されています。ネットワーク収入は37億ドルで、YonYで4%、QonQで2%の増加です。プログラム事業が成長し、既存ネットワークビジネスで相殺されています。その他収入は19億ドルで、YonYで11%、QonQで11%の増加です。

Google Playの地理的構成を考えると、為替は収益に影響を与えます。YonYの成長はクラウドを含むGoogle for Work、Google Playの高成長に支えられています。両プロダクトの収益は20143Qに含まれていたライセンス契約、ChromecastoとNexusのライフサイクル終了により相殺されています。

次に地域別の収入について説明し、為替の悪影響も説明します。アメリカの収益はYonYで19%増加し88億ドルとなり 、QonQでは9%増加しています。イギリスの収益はYonYで10%増加し18億ドルとなり、QonQでは7%増加しています。為替の条件を除くと、イギリスはYonYで18%増加し、QonQで7%増加しています。その他世界の収益はYonYで7%増加し81億ドルとなり、QonQで2%増加しています。為替の条件を除くと、収益はYonYで23%増加し、QonQで5%増加しています。アメリカとイギリスの収益増はモバイル検索の成長を反映しています。

最後に、これらの指標は為替によって影響を受けます。総有料クリック数はYonYで23%増加し、QonQで6%増加しました。総CPCはYonYで11%減少し、QonQでは1%減少しました。主な成長源は、Google siteの有料クリック数がYonYで35%、QonQで7%増加したことです。CPCはYonYで16%減少し、QonQで2%減少しています。

Google siteの有料クリックとCPCの推移はYoutube TrueViewの成長を反映しています。ネットワーク有料クリックはYonYで5%減少し、QonQでは変わらずです。これはポリシーを変更して低品質のAdSenseの在庫を減らし、ユーザーエクスペリエンスの向上を図ったためです。ネットワークCPCはYonYで4%減少し、QonQでは1%の増加です。

費用に移りましょう。総トラフィック獲得コスト(提携サイトへの手数料)は36億ドルで総広告収入の21%でした。収入からするとおおむね平坦な推移ですが、 YonYではわずかに下がっています。非GAAPその他コストは32億ドルでYonYで16%増加し、データセンターや減価償却、YoutubeやGoogle Playのコンテンツ購入が含まれています。

非GAAP営業費用は57億ドルで収入の31%となり、YonYで14%増、QonQで7%増でした。営業費用の増加はR&D費用の増加によるものです。個別の営業費用はスライドに載っています。その他収入と費用は1.83億ドルで、有効税率は19%でした。

CapExと営業キャッシュフローに移りましょう。CapExは24億ドルで、プロダクト設備への投資、データセンター建設と設備に使用しています。営業キャッシュフローは60億ドルでフリーキャッシュフローは36億ドルです。

現金についてです。730億ドルの現金があり、420億ドル、つまり58%は海外にあります。本日お知らせしたように、経営陣はClass C株式を上限$5,099,019,513.59(約51億ドル)まで自社株買いを行います。この決定は資本管理フレームワークと規律をもった資本再配置プログラムと合致します。資本が最優先して使われるのはもちろん全事業に渡ってのCapExとM&Aです。

最後に、4Qにセグメントレポートの変更を始めます。Googleをより詳細に説明し、一方でAlphabetの事業を説明します。Alphabetの事業をOther Betsとして紹介します。Other Betsが含むのは、Access and Energy, Nest, Life Sciences, our investment arms and Xで、Xは自動運転とその他ベンチャー事業です。

特に、GoogleとOther Bets の収益とCapExについて説明するのが狙いです。これによって、我々がどのようにビジネスを管理するか理解できるようになり、ペースと投資配分についてもわかるでしょう。LarryがCEO letterで言ったように、資本配置の管理と各ビジネスの変性はうまくいっています。

キーとなるテーマについて説明します。まず、Q3の収益が良かったのは、モバイル検索の強さをYoutubeとプログラム事業が補完したからです。Other Bets は未成熟な事業ですが、長期的には収益の可能性を秘めています。短期的には、投資の最適化を目指しています。二つめは、収益性を考慮し、管理費用を制御しながら成長分野に投資します。セグメントレポートはAlphabetの収益ダイナミクスがわかるものになるでしょう。

三つめはCapExで、Googleを支えてきたものです。世界的な機会に向けて投資していきます。CapExとOther Betsは来年に向けて成長計画を実行する中で増加していきます。特にAccess and Energyで、ファイバー事業を含んでいます。四つめは現金があることによって投資がしやすくなり、Google やOther Betsにすでにある投資機会やそれ以外の新しい機会に投資てできることです。

我々がフォーカスしている分野とGoogleの未来について話せて嬉しく思います。本当の意味でのエネルギーとフォーカスを事業全般について行っており、勢いがあります。Search, Android, Maps, Chrome and YouTubeはそれぞれ10億ユーザーを超え、Google Playも今Qそのマイルストーンに達しました。しかしもっともエキサイティングなことは、まだ始まりにすぎないことです。

コンピューティングは生活を変え、PC革命からインターネット革命、そしてモバイル革命へと達しました。そしてこれからの10年は、全てはもう一度変化し、その変化は予想することができません。Googleのビジョンは果てしない創造性とイノベーションで、これらは技術力で大きな問題に取り組み未来を作り出します。これを世界中のパートナーと協力してなしとげます。

三つの主要分野について説明します。一つめは情報を利用し便利にすること、二つめはコンピューティングプラットホームを億単位の人々に使ってもらうこと、三つめはコアとなる広告事業と新規ビジネスで成長することです。

一つめの分野についてです。Googleのコアミッションは世界の情報を統合し、世界的に利用可能に便利にすることです。検索はこの中心であり、人々は毎日モバイル検索をして答えを探しています。実際モバイル検索のトラフィックはデスクトップのトラフィックを超えています。

また力強いモバイルの勢いがインドのような新興国に存在し、これはアメリカに続き世界で二番目の国になります。これは正確な情報を速く見つけることをサポートした結果です。人々はモバイルで情報を見つけたいと思い、それはモバイルウェブかアプリかなどは気にかけたくありません。モバイルアプリの使用はウェブと同様すさまじく発展しています。

1000億以上の3rd Partyアプリのディープリンクをインデックスしました。なのでアプリにある情報を探していたとしても検索結果に表示され、もしアプリを持っていない場合インストールページを表示します。すばらしい進展があり、40%の検索結果はトップ5のうちにアプリのインデックスを含んでいます。この投資はうまくいっていて、引き続き行っていきます。

またGoogle Appを改善していて、例えばアプリ開発者は会話を作成でき、アプリの中で動きます。なので、GoogleにNPR(ラジオ)を再生させようとすると、NPRは途中から再生するか新しいニュースを再生するか聞いてきます。重要なのは我々はモバイルウェブをよりよくより速くしようとしていることで、自社プロダクトはもちろんパートナーのものも同様です。30以上の開発及び技術パートナーと協力し、オープンソースでAccelerated Mobile Pages を発表し、開発者やコンテンツ作成者が簡単に軽いウェブページを作れるようにしました。これによってモバイルウェブはさらに楽しめるものとなるでしょう。

また、機械学習と人工知能への投資は最優先事項です。機械学習には長期研究されてきたものがあり、ボイスサーチや翻訳などです。機械学習はモバイルサービスではNow on Tapなどで使われ、これはあなたがしていることについて便利な情報を提供するもので、適切なタイミングで、何をしていても機能します。もしAndroid でMarshmallow を使っていたら、マップにいるときにホームボタンを長押ししてみてください。すごいですよ。

もう一つの例はGoogle Photoのアプリです。機械学習の技術を生かして顔認識や写真の整理やシェアのサポートをしています。人気のあるプロダクトです。Google I/Oで発表してから数ヶ月ですが、Photoは1億以上のユーザーに利用され、500億以上の写真や動画がアップロードされています。

どのようにコンピューティングプラットホームを構築しているかお話ししましょう。引き続き巨大オープンエコシステムに投資していて、それはパートナーと構築したものですが、とても巨大になっています。Androidは良い例で、プラットフォームを利用しながら勢いがあります。14億人以上のAndroidの30dayアクティブユーザーが世界にはいて、Android Marshmallowのリリースを始めたところです。

パートナーのHuawei及びLGと協力し、Nexus family の最新デバイスを発表します。Nexus 6P と5Xです。美しく強力なデバイスで、最新で最強のものであり、とてもよい評価を得ています。また、Pixel Cを発表し、これは初めてのAndroid タブレットでN2Nが作成したものです。フルサイズのキーボードとタブレットの持ち運びやすさを兼ね備えています。また、新しいコンピューティング分野のためのプラットホームも開発していて、それはAndroid wearでiOSでも動くものです。

Androit Auto はIoTプラットホームでI/O Brillio で発表したものと、もちろんChromeです。ChromeはChromecastを動かし、近頃のChromecast のアップデートはインターフェースを一新し、パフォーマンスを向上させました。また、Chromecast audio を発表し、お気に入りの音楽を携帯からスピーカーへ流せるサービスです。今までに2000万以上のChromecastを販売し、15億回キャストボタンが押されました。

また、広告ビジネスも好調です。マーケットの立ち位置はシンプルで、Googleは適切な広告を適切な人に適切なタイミングで表示するのを助けるというものです。聞いたことがあるかもしれませんが、消費者の行動がマイクロモーメントにシフトしています。高い集中力があるモーメントがあり、その時消費者は何かを探したり買ったり、しようとしたりしています。それは一日中に渡って起こり、頻度が高いのはモバイルデバイスを利用している時です。広告ビジネスの一大テーマは、スモールビジネス、大きなマーケッター、代理店やコンテンツクリエイターにこのモバイルでの機会を活用してもらうことです。

検索広告は大量です。Dunkin'Donuts and Airbnbのような広告主はモバイル検索に移行していて、キーモーメントを売上に結びつけ、顧客に接触し、魅力ある体験を創造しようとしています。また、Google Play で検索広告を利用可能とし、開発者に安価に新規顧客を見つけることができるようにしました。

賢明な開発者はすでにこのアドバンテージを利用しています。AdweekではCustomer Match を紹介しました。これはマーケッターに既存顧客にリーチするもので、Google.comのカスタマイズ検索広告やYoutube やGmailの広告を使います。もちろん、キーとなる顧客がモバイルデバイスで集中している時にリーチするためにとても有用です。

ホリデーシーズンが来るので、モバイルですばらしい購入体験ができるようにするために投資中です。また、マーケッターが理解できるように努めているのは、どのように検索広告が店内の売上を伸ばしているかで、Store Visitsでは位置情報を利用し、どのようなビジネスにも簡単に実用できます。

Youtubeでは、毎日1億時間の視聴がされています。前Qの発表のようにYoutubeがモバイルで絶好調なのはご存じでしょう。主にはYoutubeアプリのおかげです。モバイルでの視聴時間の成長は、動画にも拡大し、製品レビューや情報もあります。人々はYoutubeを見て、調べたり買ったり決めたりします。例えば、モバイルの紹介動画の視聴時間は今年2倍になり、おもちゃに関する動画も同じように2倍になりました。

広告プラットホームも同じように成長しています。引き続きマーケッターが消費者に効率的にリーチする方法を開発します。この頃発表したYoutubeのショッピング広告では、動画から直接購入することができ、適切な動画を全て店舗にすることができます。プログラム動画とディスプレイも好調です。プログラムソリューションを利用している広告主数は1年半で約2倍になり、トップ100広告主の80%を含んでいます。

加えて、モバイルや動画の視聴数はDoubleClick Bid Manager によると前年に比べて3.5倍強になっています。この分野は注力すべきもので、広告主や代理店にとってベストなプログラマティックソリューションを作り出すことに投資していきます。終了する前に、莫大な機会を備えた発展中のビジネスについて触れます。

まず、デジタルコンテンツです。Google Play は引き続きコンテンツビジネスのハブとなり、10億以上のユーザーがいます。ちょうど昨日、Youtube Red を発表しました。これはYoutubeの定額視聴サービスで一ヶ月9.99ドルです。これを使えばYoutubeを広告なしで視聴でき、オフラインで見ることもできて、スクリーンロック中や他のアプリを利用中にに動画を流したりできます。

加えて、Google for Work 事業はすばらしく成長しています。3Qでは、ユーザーが100万人をこえました。Cloudも成長していて、機会があり、すばらしいサービスを構築しながら投資しています。教育スペースの事業もうまくいっていて、5000万以上のアプリが教育用に世界で使われ、1年前にリリースされてから、1000万人以上の教師と学生がGoogle Classroom を利用しています。また3万のChromebookがアメリカで使われ始めました。これは他のデバイスを合わせたより多いです。

新規及び既存ビジネスに大きなチャンスがあります。プロダクトとプラットホームに期待していて、それは世界の人々のためのものです。我々が情熱を傾けるのは、コンピューティングの世界を変える力で、人々の生活を改善させるものです。