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スターバックス(SBUX)株2015Q4決算

スターバックス(SBUX)2015Q4決算カンファレンスコール

例によって長いのでHoward S. Schultzの部分だけです。

サマリー
・既存店ベースで売上が8%増加し、2期連続で4%顧客数が増加
・Q4のnon-GAAP EPSは予想0.44ドルに対し、0.43ドル
・2015は過去最高の192億ドルの売上と1.58ドルのnon-GAAP EPS
・2016のnon-GAAP EPSは予想1.88ドルに対1.87~1.89ドルを予想
・2016Q1のnon-GAAP EPSは予想0.47ドルに対し、0.44~0.45ドルを予想

株価の動き

スターバックス【SBUX】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス

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Howard S. Schultz - Chairman, President & Chief Executive Officer

スターバックスのQ4の結果は既存店ベースで売上が8%増加し、アメリカで9%増加しました。そして2期連続で4%顧客数が増えました。これは世界中のスターバックスのブランド価値の強さと、人材、ビジネス、飲食、技術への投資の成功を示していて、顧客とのつながりをより深めています。

Q4で23Q連続して売上の増加が5%を超え、このスケールと広さと複雑さのビジネスにしてはすばらしい成果です。そして、既存店舗は世界中で約1万店舗になりました。

Q4では過去最高の49億ドルの売上と0.43ドルのnon-GAAP EPSでした。年間ではこれも過去最高の192億ドルの売上と1.58$のnon-GAAP EPSを達成し、前年に比べて7200万人以上の顧客にサービスしました。

2015年度はどの基準、指標、比較においても素晴らしい結果でした。さらに深くさらに有意義に一日中顧客とつながりを持ち、Qを重ねる毎に決算記録を更新していきました。それは顧客行動が変化して伝統的な小売店鋪から遠ざかったり、世界的な小売業や消費者が受けている逆風があるにも関わらずです。

昨年の投資家向けカンファレンスで、ビジネスを成長させ、世界トップの財務と操業のパフォーマンスを出し続け、長期的に利益を成長させるための5年戦略を説明しました。スターバックスは長期で物事を見ていて、計画はフォーカスと実行力をガイドする7つのコア戦略を前提としています。

最初の戦略から始めましょう。ブランド差別化を行い、店内の顧客エクスペリエンスを高めることができるのは、30万人の世界のスターバックスパートナーを通じてであり、彼らはグリーンエプロンを巻いた、やる気にあふれた顧客中心の人々です。

スターバックスが先頭を切り、成功し、トップであるのはパートナーのおかげです。パートナーへの投資とパートナーの顧客とのつながりと、ブランドはスターバックスのビジネスをうまく進め、他の小売業者と差別化するのです。

パートナーへの投資が返ってくるのは、さらに満足しやる気のあるパートナーとしてであったり、パートナー間や顧客とのさらに深い絆であったり、店舗の効率化であったりしますが、それら全てはパートナーや顧客を含む全ての人への店内のスターバックス体験のためになります。

重要なのは、パートナーの減少が少なくなったことで、パートナーへの投資の直接的な結果で、全ての産業は逆方向に向かおうとしています。

パートナーの減少と事業の成果には直接的な相関があります。店舗の成果は今までで一番高く、同時にパートナー減少の逆転がうまくいきました。パートナー投資が直接的に記録的な利益を上げることや、業界トップの店舗売上の増加、2期前からの顧客数の4%増加につながり、彼らがビジネスを引っ張って行ってくれていることに疑いはありません。

2つめの戦略はコーヒーリーダーシップです。誇りに思うのはリードを拡大し、競合から距離を広げていることです。前の12月にStarbucks Roasteryをシカゴにオープンしたのは、いくつかのroasteryを主要都市に出す計画の最初の一つで、これはコーヒー体験の決定版で、世界に500以上のStarbucks Reserveを作るための新しい取組の支えとなるものです。先月ロンドンに開店したStarbucks Reserveは顧客の反応がすばらしく、絶賛されています。戦略とその実施のスタートが始まりました。

引き続きStarbucks Reserveブランドのコーヒーの種類を高め、プレミアムにします。Starbucks Reserveは顧客に最上で小さいロットのコーヒーを世界各国から提供し、数千のスターバックスで手に入れることができます。それはスターバックスのみが可能な生産地と原料の多様性によるものです。7つのFarmer Support Centersを世界に作り、一番近年ではスマトラインドネシアで、そして2016にメキシコに8つめを作ります。Farmer Support Centersは土壌での農業サービスを行い、持続可能な農業や包括的でethically sourcing(倫理的な調達)を進めます。

今年の前半に、我々のコーヒーの99%はethically sourcedだと認められ、コーヒーを作る上での環境と社会へのベストプラクティスへのアプローチがこの認識をもたらしました。今までに、四大陸100万人以上の農作業者と働き手が農作業サポートプログラムから恩恵をうけ、これはスターバックスのコーヒーリーダーシップと権威と、パートナーやビジネスをサポートしてくれる世界の人々にお返しするという約束を示しています。

数年前、スターバックスの店舗数がアメリカで飽和したのではないかと思われました。そのレポートが示したのは、真実以上に何かを示しうるものはないといことでした。数年の間に我々は数千の新店舗をオープンし、成功した新しいクラスの店舗は前のクラスの店舗よりよいパフォーマンスでした。一番新しいクラスの店舗は歴代最高のパフォーマンスを示していて、初年度平均0.014億の量を売上、3年前より20%増加しています。また、利益率とROIも記録的です。引き続きスターバックスの新店舗をオープンし、最高のクラスの店舗デザインとフォーマットを導入していきます。それはexpress store やドライブスルーのようなものです。一方で既存店も成長していて、同じエリアでの顧客の取り合いは起こっていません。他の小売業者はこのようなことはできないでしょうし、特に今日のような厳しい小売環境においては無理でしょう。

長期利益成長のための戦略が重要視しているのは、新しい顧客ニーズを発見して、店舗での機会を創造して満族させることです。Teavana ブランドでの紅茶ビジネスが成長していて、CPG(Consumer Packaged Goods)ビジネスを顧客とスターバックスブランドを親密にさせ、顧客ロイヤリティー強固にし、スターバックススターをさらに拡大しています。

店舗内外でスターバックスに触れる機会や人数をさらに増やすことで、スターバックスは小売と卸売戦略を統合し、世界で成長してきました。どの小売業者も小売店からCPGビジネスに展開することは不可能で、スターバックスのようなスケールや収益性には大きな差があります。スターバックスのCPGビジネスは利益をもたらし配送チャンネルでもあります。

最後に、どのようにデジタル技術を使ってビジネスを進めていくかお話ししましょう。数年のモバイル技術のカーブに沿って、投資を予測して始めることで、スターバックスは顧客とパートナーが使うモバイル体験を決定しています。技術革新でブランドは強力になり、効率化され、店舗運営では利益が増し、そのことでさらに競合とのリードが広がり、一番重要なのは、スターバックス体験が向上することです。

スターバックスは物理とデジタルが交差するところの最先端にいて、他のどの企業もこのようにはできていません。23000の物理的な店舗、ブランドへの深い顧客エンゲージメント、毎日来る多数の顧客、モバイルとデジタル技術の革新、といった資産を独自に組み合わせることで、数年前には想像もつかなかったような形で顧客とのつながりを深めることができています。顧客は我々を信頼し、ロイヤリティーで報います。それはビジネスの好調さや世界の顧客増、モバイルへのプリペイドの金額からわかります。ビジネスの積み重ねであり、会社の財産である、これらの資産を活用し続けます。

モバイルアプリは進化するプラットフォームであり利益を出せるものになり、いくつもの顧客との接点を通じで、ゆるやかな成長と新しいビジネスの創造、利益の機会を作り出すでしょう。

The New York Times, Spotify, Lyft とのパートナーシップは、プラットフォームや技術的な投資対象を発展させ利益が出るものにするでしょう。この投資とベストなモバイル及びデジタル体験を通じて、ゆるぎない地位を確立し、今日のモバイルファーストな顧客が増えるにつれ、その地位はより強く適切なものになるでしょう。

モバイルとデジタルで業界トップのポジションにあるにも関わらず、引き続き挑戦し続けていて、次世代の機能についても視野に入っています。モバイル決済はアメリカの企業店舗決済の21%を占めていますが、9月からアメリカの7500店舗へのMobile Order & Pay の展開が始まったばかりです。すでに月あたり500万件以上の決済を行っていてさらに成長してます。

Mobile Order & Payの展開は連続する地域とマーケットで加速しています。カナダとアメリカでは展開が加速し、リピーターも増えています。

MSR のメンバーシップは成長し続け、2000万人以上のメンバーがいます。2週間前にEmpire State Buildingでデリバリーを開始し、反応は上々でした。また、Postmatesと協力してQ4後半にシアトルでデリバリーを開始します。

今日のこの成長はスターバックスのビジネスのほんの始まりに過ぎず、技術資産や今までのモバイルやデジタルやロイヤリティープログラムへの投資がこれを可能にしています。

カンファレンスコールの準備をしていて、今Qといままでの期間が喜ばしくて少し感傷的になりました。時価総額は1000億ドルを超え、シアトルの125店舗の小さいコーヒー会社が1992.6にIPOしたときから比べるとなんていう違いでしょう。68ヶ国に23000の店舗があり、中国には2000弱の店舗、EMEAには2000以上、日本と韓国には1000以上、そしてCPG(Consumer Packaged Goods)の売場は18万箇所以上もあります。

顧客と深くつながっているのは、スターバックスブランドや人材、価値、文化、スターバックス体験、確信に支えられた財務パフォーマンスで、これらは顧客や人材に対し適切なものです。

上場して23年間、スターバックスはブランドやビジネスはより重要になりより強くなっています。機会はたくさんありますが、しっかりとミッションをやりぬき、マネージャー達は顧客やパートナーの期待を越えていくでしょう。