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モービルアイ(MBLY)株2015Q3決算

自動運転に関するチップを開発している会社です。
人間が運転するより安全でかなり効率がよくなるはずなので、
長期的に業績が上がっていきそうです。

サマリー

・2015Q3のコンセンサスEPS予想は$0.09のところ、$0.1
・2015Q3の売上は$70.6m
・2015通年の売上予想は$238~240mで、$235~239から上方修正
・2015通年のEPS予想は$0.46~0.47で、0.44~$0.45から上方修正

会社資料

Mobileye N.V. - Investor Relations - Financial Information - Quarterly Results

株価の動き

モービルアイ【MBLY】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス

決算発表のメモ

Ziv Aviram - Co-Founder, President and CEO

引き続きEyeQ3の出荷を行っています。Q3ではアジアの日産とTRW(テストコース)向けのEyeQ3を出しました。これはAEB(Autonomous Emergency Braking)を含んでいて、車両や歩行者との衝突を回避します。

Q4でこのプログラムをアメリカに広げます。AEBは世界で整備されつつあります。ヨーロッパ、日本、韓国でNCAPの最高安全基準を満たし、アメリカでもすぐにそうなります。これらの国ではAEBを主要安全機能として推奨しています。この機能の需要が増加することが利益をもたらすでしょう。

例えば、9月に10のOEMがNHTSAとIIHSと合同アナウンスを行い、アメリカでAEBをデフォルトの機能として提供することを発表しました。Mobileeyeはすでにこれらのメーカーの大半と協働しています。

先日Teslaのオートパイロット機能でディープラーニング機能をリリースしました。この機能はsemantic free-spaceを含み、映像の全てのピクセルを使って、カーブや壁や動く物体などを認識するサポートをします。

大きなチャレンジは車両の位置を把握することです。holistic path predictionを使い、道の状況をもとに車がどこへ行くかを決定します。

これらの能力で口や手による操作の限界に挑み、また半自動運転の限界にも挑みます。これらの機能は既に実装されていて、将来的な半自動運転にも装備されます。2016には2つのOEMで実装されます。

Teslaの自動運転機能は単一のカメラセンサーを使用し、映像の認識を行っています。マルチカメラセンサーは来年早いうちにリリースされます。

高度な自動運転をサポートするフロントセンシングの三焦点カメラ4つの発売に向けて開発しています。また、8カメラで360度を認識するシステムも2つ発売する予定です。2016~2019において、平行して発売していきます。

我々の技術はTokyo Motor Showで日産のインテリジェントドライブのプロトタイプとして映像プロセッシングのショーケースとなりました。メディアへのリリースにあるように8つのカメラシステムで、複数のEyeQ3で処理されています。

また、二つの開発プログラムがOEMとのプレ開発プログラムを通じて実行されていて、Q2に発表したように、完全自動運転の開発を加速しています。

二つの開発プログラムはsemantic free-spaceを備え、既存の全方向フィッシュアイカメラによる自動駐車という新しい需要を満たそうとしています。この潜在的に大きな需要がある開発は2017予定で、複数のEyeQ3を備え、2018より前に単一のEyeQ4を使う予定です。

自動駐車に関する人々はMobileeyeに注目していて、それはMobileeyeが多数のプロダクトを生産していて、ADASと自動運転機能のトップだからです。

我々は競合より優位性があり、それはsemantic free-spaceが自動駐車にとって重要な技術だからです。

Ofer Maharshak - CFO and Senior Vice President

2015の決算結果を説明して、2015のガイダンスのアップデートをします。non-GAAPの数字であり、株式報酬を除いていることに注意してください。GAAPからnon-GAAPへの対応はプレスリリースに載っています。

2015Q3において、売上は$70.6mとなり、YonYで$34.7mから104%増加しました。OEMセグメントが売上の86%を占め、111%増加し、$28.8mから$60.8mになりました。QonQでは39%増加しています。

前Qに比べて成長しているのは、3つの新しいプログラムが2015Q2に発売され、その影響がQ3にあるためです。また、Q3には顧客へ早く納品したり、全般にわたって需要が増えたりということもありました。

Aftermarketでの売上が残りの$9.8mで、YonYで66%増加し、QonQで7%増加しています。

YonYでの増加は主にプロダクトの認知によるもので、2014Q3に開始したインセンティブプログラムやaftermarketでの増加も寄与しています。QonQの結果は発注タイミングや新モデルの発売タイミングによってぶれることがあります。

さらに詳細に説明すると、EyeQの出荷量はYonYで110%増加し1351000ユニットになり、2014Q3は642000でした。

OEMのASP(Average Selling Price) は$43.5となり、2014Q3は$43.2で2015Q2は$43.7でした。この価格の変化はプロダクトの出荷の組み合わせによるものです。Q3はQ2に比べて新プログラムでは高単価となり、旧プログラムでは低単価になってやや減少しました。

YonYで比較すると、新プログラムの高単価によりASPが増加しました。Q4のASPはQ3より大きくなりそうで、これは旧プログラムと高単価な新プログラムの比率が良いためです。

2015の通年ASPはガイダンス通り2014とほぼ変わりません。売価はそれぞれのプログラムの機能によります。機能が良いほどEyeQの単価が高くなります。

ASPとは出荷したEyeQシステムのプログラム全般の平均単価で、プログラムの比率に依存します。ASPは引き続き上昇すると予想し、これは比率が安価なプログラムから高機能なものに移り変わるためで、すでに値決めされ出荷される予定です。

この移行はEuro NCAPによるもので、AEBの生産に関連しています。多くの車両が新Enro NCAP に沿い、NCAPが適用され、こういった技術への関心が増えるほど、生産量は増加していきます。

利益に移ります。株式報酬費用を除いたnon-GAAPでは、グロスマージンは74.3%となり、2014Q3の74%よりやや増加し、2015Q2とほぼ同じです。

non-GAAP営業費用はYonYで20%増加し$14.4mとなり、2014Q3は$12mで、QonQでは4%の増加です。この増加はR&D費用の増加で、多くのエンジニアを雇ってADASや自動運転を開発したためです。

売上からの比率としては、営業費用は2014Q3が45%、2015Q2が26%だったところから減少して20%になり、利益が改善しました。絶対数の増加にかかわらず減少したことは、拡大可能なビジネスモデルで売上の増加が営業費用の増加につながらないことを示しています。OEMセグメントにおいて営業及びマーケティング費用は計上していません

non-GAAP営業マージンは54%に増加し、2014Q3の39%、2015Q2の48%から増加しています。

non-GAAP純利益は$34.9mとなり売上の49%で、2014Q3には$9.7mで売上の28%でした。2015Q2は$23.7mで売上の45%でした。

また、実効税率は10.3%で、2014Q3は12.6%でした。YonYの減少は新しい税構造によるものです。

バランスシートに移りましょう。9/30には$448mの現金及び有価証券があり、2015Q2の$422mから増加しました。Q3には$26.2mの営業キャッシュフローがあり、$25.6mのフリーキャッシュフローがありました。これはCapExを除いていて、2014Q3はそれぞれ$10.9m、$10.4mでした。

2015のガイダンスを示して終わります。売上は$238~240mで、$235~239だった前のガイダンスからやや増加しています。

non-GAAP純利益のガイダンスも上方修正します。株式報酬費用を除いたもので、$110~112mとし、前のガイダンスでは$105~$107mでした。EPSとしては$0.46~0.47となり、前のガイダンスでは$0.44~$0.45でした。