モービルアイ(MBLY)の株価と業績について
モービルアイ(MBLY)とは
Mobileye (モービルアイ)は、単眼カメラでの情報処理技術で衝突事故の防止や被害の軽減を行う高度な運転支援システムを開発する会社です。
カメラで撮った映像の画像処理を行い、衝突や蛇行運転の防止、車間距離の警告、歩行者検知、車両検知などを行ってくれます。
この先端運転補助システム(ADAS)は、BMW、ホンダなどの有名メーカーに採用されています。モービルアイはトップランナーとして、世界シェアの7~8割、日本国内シェアの5割ほどを占めているようです。
モービルアイが期待されている理由
一番の理由は、自動運転は人間が行うより安全で、将来的にはその方向へ向かうことが見えているからだと思います。人間の場合、居眠り運転をしたり、赤信号をうっかり見過ごしたり、老化で視力が悪くなったりして、どうしても避けれない事故が出てきてしまいます。
今の運転補助システムは自動運転までのつなぎのような技術ですが、このような技術だけでもすごく安全性が高まったという結果がでています。
こちらは日立とスバルが開発したアイサイトの結果です。
2010年度から2014年度に日本国内で販売したスバルの車の人身事故件数についてITARDAのデータを基に調査・算出した結果、アイサイト搭載車は非搭載車に対し、1万台当たり件数で車両同士の追突事故では約8割減、対歩行者事故では約5割減、調査対象全体では約6割少なかったとのことです。
Mobileyeの紹介動画
株価の推移
2年間の株価の推移はこちらで、現在(2016/2/13)の株価は$25付近、最高値は$64あたりです。
新しい企業なだけにボラティリティーは高いですね。
決算の推移
売上は小さいですが、年間の売上高成長率は2倍ほどになっています。
EPSが小さいのでPERとしては高くなってしまいますが、このまま順調にいって年間$1の利益を出すようになったとすると、現在の株価水準ではPER25倍ほどになるのでそこまで順調に行くと株価は再度上がってくるのではないかと思います。
次の2015Q4決算は2016/2/24に発表で、現在のコンセンサス予想は売上72.9M、EPS0.15です。
2015Q3 | 2015Q2 | 2015Q1 | 2014Q4 | 2014Q3 | 2014Q2 | |
売上 | 71M | 53M | 45M | 40M | 35M | 34M |
EPS | 0.15 | 0.1 | 0.08 | 0.06 | 0.04 | 0.05 |
関連企業1 Alphabet
Alphabet(Google、GOOG、GOOGL)も自動運転技術を開発しようとしています。
ただし、そのアプローチはMobileeyeとは異なり、最初から無人で完全に人間が関与しない運転技術を開発しようとしているようです。
そういった完全無人運転は、例えば高速道路の一部や特定の限られたエリアでは可能でしょうが、社会のルール改正を含め普及までには相当の時間がかかると思われます。
関連企業2 NVIDIA
NVIDIA(NVDA)も自動車用のプロセッサーを開発しています。
NVIDIAのCEO兼共同創立者、ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)は、次のように述べています。「未来の自動車で中核となるのは、モバイル型のスーパーコンピューティングです。たくさんのカメラとディスプレイを使い、未来の車は自身で周囲の状況を観察し、理解できるようになっていくでしょう。駐車場から運転者のところへ自動で戻ったり、状況確認能力によって危険を避けたりなど、未来の車は、知能があるとしか思えないような様々な事をしてくれるはずです。コンピュータビジョンや深層学習、グラフィックスが進歩したおかげで、このような夢が実現可能となったのです。」
「NVIDIA DRIVEが登場した結果、今後は、スーパーコンピュータに匹敵するビジュアル・コンピューティング機能を運転者一人ひとりが利用できるようになり、車のスマート化が急速に進むことでしょう。」
まとめ
自動運転や運転補助システムは確実に世界をよくする技術だと思います。
一時的に株価はクラッシュしていますが、長期的には期待が持てるのではないでしょうか。
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