キャタピラーが四半期のガイダンスを公表
キャタピラーとは
建設機械や鉱業機械、産業用ガスタービンなどの製造で世界最大の会社です。
ジム・クレイマーは著書の中でこう言っています。
私がフォローする何百もの銘柄の中で、最も重要なのが、キャタピラーの四半期業績開示のコンファレンスコールだ。・・・キャタピラーは、世界経済の成長率を考える上で不可欠な地域、すなわちアメリカ、ブラジル、ヨーロッパ、それに中国市場をカバーしている。イリノイ州ペオリアの片田舎にあるこのメーカーは、毎日先進国、新興国の両方の経済の脈を測っているようなものだ。(P100)
キャタピラーの発表
キャタピラーが創業以来初めて四半期(2016Q1)のガイダンスを発表し、売上、EPSとも予想を下回りました。
引き続き石油・ガス用リグの市況が厳しいようです。原油やコモディティー価格の下落にともない、キャッシュの流出を抑えて生き残るために各社が設備投資をカットしています。設備投資関係の回復は、原油やコモディティー価格の回復からタイムラグがあるので、価格が上がってもすぐに業績は戻らないでしょう。シュルンベルジェ(SLB)などと同じく後から回復してくると思われます。
当局への届け出によると、1-3月(第1四半期)の調整後1株利益は65-70セントに減少する見通し。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均は95セントだった。売上高は93億-94億ドル(約1兆360億-1兆470億円)と、アナリスト予想の102億ドルを下回る見通し。同社によれば、アナリストの予想は高過ぎるといった指摘がこの数週間で聞かれていたという。
キャタピラーの石油・ガス用リグ(掘削装置)向けモーターの販売は、鉱業の低迷の初期段階では抵抗力を見せていたが、最近では落ち込んでおり、掘削業者が設備投資予算を縮小する中で受注残も減りつつある。1月に商品市況が約7年ぶりの低水準に落ち込んだことから、オーストラリアやブラジルなど各国の鉱業会社は黒字維持のためコスト削減を進めている。これに対応してキャタピラーも営業経費を減らしている。