米国債券ETFの特徴を比較
債券ETFの比較方法
バンガードの分類がわかりやすいので、こちらを参考にして比較します。
https://www.vanguardjapan.co.jp/docs/FS_BND_JP.pdf
右上に3x3の分類があります。
横軸はデュレーションが「短期(1〜5年)」「中期(5〜10年)」「長期(10年〜)」となっていて、償還までの期間の長さを示しています。
また、縦軸は安全度で「米国財務省証券/エージェンシー債」「投資適格社債」「投資不適格社債」となっています。上になるほど安全ということですね。
横軸で比較
まずは縦軸を固定して横軸で比較してみましょう。
黒:米国長期債券ETF(BLV)
青:米国中期債券ETF(BIV)
赤:米国短期債券ETF(BSV)
緑:米国トータル債券市場ETF(BND)
どれも「米国財務省証券/エージェンシー債」「投資適格社債」の範囲をカバーしいます。BLV、BIV、BSVはそれぞれ長期、中期、短期となっていて、BNDは全てのデュレーションをカバーしています。
デュレーションが長いほど値動きが大きいことがわかります。
縦軸で比較
次に横軸を固定してどれも短期にします。
vanguard に投資不適格社債のETFがなかったので、残存期間5年程度のiShares ハイイールド社債(HYG)を持ってきています。
また、BNDは比較のために入れてあります。
iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF
黒:米国短期政府債券ETF(VGSH)
青:米国短期社債ETF(VCSH)
赤:iShares ハイイールド社債(HYG)
緑:米国トータル債券市場ETF(BND)
政府債券より社債の方が動きが大きく、「投資不適格社債」は短期でも特に動きが大きいことがわかります。
米国短期社債ETF(VCSH)は動きも小さくパフォーマンスが良いように見えますが、適格社債にまで影響があるような不況の場合は「米国短期政府債券ETF(VGSH)」よりも下がるのかもしれません。
BNDの動きが大きいのはデュレーションが長いものを含んでいるからでしょう。
まとめ
米国トータル債券市場ETF(BND)が一般的にはよさそうですが、より堅実に投資したいなら投資適格で中期・短期のものを選んだり、社債を外すとよいのではないでしょうか。
iShares には他にAGG、LQDなどがあり、SPDRにはJNK、ITEなどもありますが、基本的な考え方は上記と同じだと思います。
これからアメリカの利上げが進んでいく(債券は下がる)予定なので、ある程度価格が下がってから買いたいです。